« 2008年7月 | トップページ | 2009年2月 »

2008年9月10日 (水)

忘れちゃいけない馬インフルエンザ

あの馬インフルエンザの発症から約1年が経ちました。

馬インフル発症が検証されたのが、07年8月16日でした。JRAは一時8月18~19日の開催を決定していましたが、翌17日に中止の発表と混乱が起こりました。19日予定の札幌記念も9月2日に順延になりました。

地方競馬もホッカイドウ競馬をはじめ大井競馬などにも陽性馬が出て開催中止になりました。やれ陰性だの陽性だの、出走馬確定に一喜一憂していたのを思い出します。

私自身も馬インフル発症以前に、訪問解禁となった牧場の写真や厩舎の写真などをHP掲載を自粛しました。万が一牧場訪問などが可能と誤解をされるリスクを回避する必要があるのは当然の事です。

北海道・日高は言うまでもなく主な産業としてサラブレットの生産と軽種馬振興に取り組んでいます。セレクトセールなど話題の種牡馬や繁殖牝馬によるセリが盛んに行われますがほとんどが大手の社台グループなどです。

日高の太宗を占める、家族型の個人生産牧場では、そのような高額な取引の対象となるサラブレットを生産する事はまず無いと言っていいでしょう。特定の馬主さんとの間での取引もあるでしょうが、未だ庭先取引が主体です。しかも毎年取引価格は低下しているとの事です。

1年365日手塩にかけて生産し、育成したサラブレットが全頭売れるとも限りません。厳しい経営環境が続いていますね。私達は牧場で戯れる親仔のサラブレットに心が癒されるのですが現実は厳しいですね。

追い討ちをかけるように、ホッカイドウ競馬の運営改善見直しで3ヵ年で黒字転換しなければ廃止の答申を決定しています。日高の個人生産牧場の生産馬の大半は地方競馬の馬主さんに販売されています。地方競馬の衰退は、日高地方いや北海道の産業でもあるサラブレットの生産にも大きな影響を及ぼします。

このような状況の中で私達に出来る事は、地方競馬を応援する事。私自身はホッカイドウ競馬にサポート馬をはじめ、企画された行事にも参加する事によって、もっと身近な問題として地方競馬をサポートしようと考え行動しています。

そのような状況の中で、個人生産牧場への繁殖時期に訪問してその写真を公開しても当たり前としか思っていない輩がいます。そこにあるリスクなど考えた事もないのでしょう。秩序やモラルより自己のパフフォーマンスしか考えない輩が世の中に存在しています。

私達は見学者として、守るべき秩序・モラル・ルールを順守してこそ、心癒される日高の牧場とサラブレットのいる風景に心が癒され、心から楽しむ事が出来ます。

自分さえ良ければ秩序やモラルは関係ないという風潮が北海道の牧場にまで及んでいます。

馬インフルだけではなく、産まれたばかりの仔馬は免疫がなく、ウィルス等に感染して亡くなってしまう例がある事を知っておくべきです。検疫がどれだけ大切な事か私達は嫌と言うほど学んだはずです。

馬インフルでの開催中止は36年ぶりと聞き及んでいますが、上記のような輩が横行する限り、常に起こりえる事を想定しておかなければなりません。

このような輩に大切な日高の産業や風景を奪われてなるものか!改めて思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年7月 | トップページ | 2009年2月 »